ノウフク法人はちのき
非営利のために 営利を回す
2018年、東京都目黒区で起きた児童虐待死事件。
幼い命が奪われたその出来事は、私に大きな衝撃を与えました。
私はこれまでソーシャルワーカーとして20年以上、さまざまな困難を抱えた人たちと向き合ってきました。
医療観察法病棟での専任精神保健福祉士、精神保健参与員としての審判参与、そして東日本大震災では岩手県陸前高田市へ派遣され、被災された方々の支援にも携わりました。
多くの困難と向き合いながら、やりがいのある日々を送る一方で、児童虐待という社会課題に対して「自分にも何かできることはないのか」という想いは消えることなく、私の心の中にあり続けました。
そして2025年5月、
「虐待や貧困などのネガティブな過去に、子どもたちの未来まで奪わせない」
という信念を胸に、非営利型一般社団法人として自立援助ホーム『風ライオン』を開設しました。
その後、子どもたちと共に生活する中で、私は新たな現実に気づかされます。
世の中には、すぐに一般就労に適応できる子どもばかりではないということです。
心に傷を抱えていたり、人との関わりに不安を感じていたり、自分に自信を持てなかったり。
そんな子どもたちにとって必要なのは、「頑張れ」という言葉ではなく、安心できる居場所と、自分のペースで社会とつながることのできる機会なのかもしれません。
誰もが、自分の力で働き、収入を得て、「自分も社会の役に立てるんだ」と感じられる経験を持つ権利があります。
そのような働く機会を子どもたちに届けたい。
そんな想いは、日々の暮らしの中で次第に強くなっていきました。
また、私たちのメイン事業である非営利事業は、社会にとってなくてはならない営みである一方、非営利であるがゆえに経済的な不安定さを抱えています。
支援を継続するためには、理想だけでは足りない。
社会を支えるためには、支える側も持続可能でなければならない。
そう考えた私たちは、非営利事業と営利事業を両輪で回すことを決意し、合同会社を設立しました。
そして、営利事業であるなら何でもよいわけではなく、子どもたちの心身の成長につながり、さらに地域で増え続ける耕作放棄地という社会課題の解決にも貢献できること。
その答えが、農業でした。
社会的養護と農業を結ぶ「農福連携」。
それが、私たち『ノウフク法人はちのき』です。
過去は変えられない。しかし、未来は変えられる。
虐待や貧困などの困難を経験した子どもたちが、「生まれてきてよかった」と思える人生を歩める社会をつくりたい。
そして、非営利事業と営利事業が互いを支え合いながら、持続可能な支援を次の世代へつないでいきたい。
「非営利のために営利を回す」
それが、私たちがたどり着いた、一つの答えです。
代表・八木耕介
国立病院機構精神医療センターの心神喪失者等医療観察法病棟専任ソーシャルワーカー、東証一部上場企業の執行役員・東京支店長、ベンチャー企業の最高事業責任者などを歴任。
2024年8月非営利型一般社団法人はちのき創業。2025年10月合同会社はちのき創業。
精神保健福祉士/社会福祉士。
合同会社・共同代表(農業担当役員):上野透
長らく児童養護施設で児童指導員として従事。その傍ら個人で農業を営む。
2025年5月非営利型一般社団法人はちのきに入社。2025年10月合同会社はちのき共同代表に就任。
調理師。